2005年6月11日(土)「しんぶん赤旗」
愛知万博
「侵略」記述 外れる
市民団体の外国教科書展示
愛知万博・瀬戸会場で開催されている市民プロジェクトの外国教科書展示が六日から始まりましたが、当初予定された展示内容を企画した団体が直前に見直し、第二次大戦中の日本の侵略などの記述部分を外していることが分かりました。
展示は、「日本が外国からどのように見られているか事実を知ることで、異文化理解をはかろう」と、「マルチカルチュラル・プレイング・フィールド」(渥美育子代表理事)が企画。十六カ国十七冊の歴史、地理などの教科書中、日本の記述部分を和訳し展示(十二日まで)しています。
シンガポールの中学校で昨年まで使われていた社会科教科書は、百二十二ページ中三十九ページで日本が占領した時代を記述。展示される予定だった記述部分には、日本の占領を「3年半の生活は人々にとって悪夢以外の何物でもありませんでした」とし、日本軍の憲兵隊について「敵であると通報された人々は尋問を受け、その多くが残酷な拷問のために死に至りました」などとあります。
渥美代表理事によると、展示内容を具体化した今年四月、博覧会協会から「政治的なものは万博では扱えないので、日本の侵略の記述は展示しないよう圧力があった」といいます。
博覧会協会の市民プロジェクト担当者は、展示しないよう要請したことを否定。「企画した団体がテーマとして挙げた異文化理解という視点で展示するようにアドバイスした。歴史教科書を展示するのであれば、歴史認識というテーマを立ててやるべきであり、中途半端に展示すべきではないと伝えた」と話しています。