2005年6月27日(月)「しんぶん赤旗」

サラリーマン大増税 不安と衝撃

“えっホント?”“まだいじめるのか”

テレビ番組 そろって特集


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 東京都議選前に政府税制調査会(首相の諮問機関、石弘光会長)が打ち出したサラリーマン大増税計画に、赤旗編集局にも怒りの電話が相次いでいます。休日の家庭に流れた二十六日のテレビ討論番組やワイドショーもそろってこの問題を放映。一般紙は「消費税と重なれば超重税になる」(「読売」二十二日社説)などと指摘。国民の関心は高く、政治の大きな焦点になっています。

 「年収六百万円以上の家計では五十六万二千七百円の負担増!」。こんな試算を示したのは、テレビ朝日系番組「スクランブル」。コメンテーターで出演したエコノミストの紺谷典子さんは「年金だって減らされ、医療費の自己負担が増えて、ただでさえ老後が暗い中で、ゼロ金利。それなのになけなしの退職金にさらに課税を強化するなんて、何考えているのか」。司会者も「出るのはため息ばかりですね」。

 「育ち盛りの子どもがいるので、食べ物は切り詰められない」「自分の可処分所得がずっと減るわけだから、そうしたら結婚したくないなあとなる」「『まだいじめんのか』って感じ」…。フジテレビ番組「報道2001」はこんな街の切実な声を紹介。出演した政府税調の石会長はこの声に「オールジャパンで(負担を)支えないといけない」と居直りました。

 サラリーマン大増税計画には「重税感は強まるばかりだ。『取りやすいところから』という安易な導入はすべきでない」(琉球新報十日付社説)、「なし崩しの増税策が国民の理解を得られるのか疑わしい」(南日本新聞二十四日付社説)など地方紙を含めて批判があがっています。


 サラリーマン大増税計画 政府税調が二十一日に発表した個人所得税に関する報告書で、サラリーマンの収入に応じて一定割合を課税対象額から差し引く給与所得控除の見直しの方向を明記。専業主婦のいる世帯の税負担を軽減してきた配偶者控除や扶養控除の見直しも盛り込みました。また、所得税・個人住民税の定率減税の廃止も明記。定率減税の廃止と各種控除の廃止・縮減が実施された場合、年収五百万円の四人世帯(サラリーマンと専業主婦、子ども二人)では、年四十二万円の増税になります。


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