2005年6月29日(水)「しんぶん赤旗」
都議選の争点 サラリーマン大増税
共産党伸ばしストップを 志位委員長訴え
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日本共産党の志位和夫委員長は二十八日、都議選(七月三日投票)の応援に入った練馬区での演説で、選挙の大争点に浮上してきたサラリーマン大増税の問題をとりあげ、自民、公明、民主の各党が、いずれも増税の推進派であることを厳しく批判しました。
■自・公大あわて “タイミング悪い”
■民主も旗振り役 「控除廃止」を提案
政府税制調査会が各種控除の廃止など増税計画を発表したのが二十一日。以来、日本列島に衝撃が走っています。自民党の武部勤幹事長が、公明党から「なぜ誤解を招くタイミングで公表したのか」と「批判」され、「財務省に注意」するなど「火消しに躍起」と報道されています。
志位氏は、「自民・公明が、どんなにあわててごまかそうと、彼らが大増税の計画をもっていることは、もはや隠しようがありません」と批判しました。
志位氏は、定率減税の廃止と各種控除の廃止・縮小で、年収五百万円の四人家族の場合、四十二万円の増税となることを告発。「これは総額十二兆円の大増税になります。課税最低限は三百二十五万円から、生活保護基準の約半分の百十四万円にまで下がります。サラリーマン全体を直撃する最悪の庶民大増税です。これは『生計費非課税』『応能負担』などの民主的原則を破壊するものです。さらに消費税率が二ケタに上げられれば、増税の総額は二十四兆円にもなります」と、この大増税計画の本質を解き明かしました。
一方この日、民主党は、「サラリーマン増税対策本部」の設置を発表、都内各地で「大増税に審判を」と演説し、民主党への投票を呼びかけています。
「ちょっと待ってほしい。自公とともに増税の旗振りをしてきたのが民主党ではありませんか」とのべた志位氏は、同党が消費税増税のリード役となってきたこと、所得税についても、昨年の参院選「マニフェスト」で「『控除主義』を改め」ろと主張し、今年の「民主党予算案」では、「扶養控除、配偶者控除、配偶者特別控除を廃止」と具体的な提案までしてきた事実を明らかにし、次のように呼びかけました。
「『控除廃止』による大増税の旗振りをやってきた民主党が、選挙になると『大増税に審判を』などという。こういう都民だましのごまかしは、絶対に許すわけにはいきません。自公民の大増税連合に、共産党の躍進で審判を下そうではありませんか」