2005年6月29日(水)「しんぶん赤旗」
靖国問題
両本願寺に見解届ける
日本共産党京都府委 対話呼びかけ
日本共産党京都府委員会は二十八日、京都市下京区の浄土真宗本願寺派(西本願寺)と真宗大谷派(東本願寺)に、靖国問題での党の二冊のブックレットや「赤旗」号外を届け、対話をよびかけました。在洛報道各社や宗教記者クラブにも届けました。
訪問した中井作太郎府委員長は、靖国問題は日本の侵略の歴史にどう向き合うかという国民的問題であり、憲法や教育基本法の改悪、教科書問題と同じ根を持つ問題だとのべました。これに対し両本願寺の各担当者は、宗門として首相の靖国参拝に一貫して反対していると強調。「九条の会」の草の根での広がりも話題になりました。
憲法と教育基本法の改悪反対の宗会決議をしている東本願寺では、「(靖国問題を)国民的課題として広げていくべきだということに共感する」とのべました。
西本願寺では、十日号の新聞「本願寺新報」の記事が紹介されました。同記事は、二日の衆院予算委での日本共産党の志位和夫委員長など野党と小泉首相との靖国問題でのやり取りを紹介。
宗門として首相の靖国参拝に反対するのは、「A級戦犯が合祀(ごうし)されている。また、アジア諸国からの反発に配慮する」からではなく、「アジア諸国への侵略を聖戦とし戦死者を英霊とたたえることで、戦争を美化・肯定する役割を果たしてきたのが『ヤスクニ』の思想」であり、宗門の過去の過ちに学び、平和な社会を実現するためだと明快にのべています。
両本願寺への訪問には、山中渡京都市議団長と浦慶二府平和運動部長が参加。京都の党はこの間、すべての京都府・市議にブックレットを渡すなど、靖国問題の府民的議論を呼びかけており、七月八日には緊急学習報告会を予定しています。