2005年6月30日(木)「しんぶん赤旗」
郵政民営化
国民犠牲かわらず
佐々木議員 与党の「修正」を批判
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郵政民営化法案で、自民党内の反対派を切り崩すために大慌てでまとめられた与党の「修正」案は、つぎはぎと矛盾だらけ、国民犠牲の民営化の本質は何も変わっていない――日本共産党の佐々木憲昭議員は二十九日の衆院郵政民営化特別委員会で、政府と与党が合意した「修正」を、厳しく批判しました。
佐々木氏があげた問題点は、全国一律の金融窓口サービスがどうなるか。「修正 」案は 、窓口サービスを行う郵便局会社の業務に銀行と生命保険の代理業務を 「例示する 」としました。佐々木氏が「これによってサービスを義務付けることになるのか 」とただしました 。竹中平蔵郵政担当相は「与党が協議中でありコメントは控える」と無責任な態度をとる一方 、 「法律上、義務付けはない」と答弁。全国一律のサービスが守られることではないことがはっきりしました。
佐々木氏は、過疎地などの赤字を補てんするという「社会・地域貢献基金」を二兆円にする点、郵政民営化委員会による三年ごとの「検証」を見直しにする点などは、いずれも従来の政府与党合意の範囲でしかないことを指摘。完全民営化後の株式持ち合いについて「議決権の連続的保有」の規定を入れたことは、「国の関与をしっかり断ち切る」としてきた竹中担当相のこれまでの説明とも矛盾すると批判しました。
佐々木氏は、「『修正』では、サービス切り捨て、国民の資産を日米の金融資本の食いものにするという郵政民営化の本質は何も変わらない。こんな修正で採決を強行するなどとんでもない。絶対に反対だ」と強調しました。