2005年6月30日(木)「しんぶん赤旗」
仏大統領が不満表明
【パリ=浅田信幸】シラク仏大統領は二十八日、来週英国で開かれる主要国首脳会議(G8サミット)の主要議題である「気候変動に関する行動計画」について、米国によって英国提出の案が大幅に骨抜きにされていることに強い不満を表明し、場合によっては採択を拒否するともとれる姿勢を明らかにしました。G8サミット準備のための非政府組織(NGO)などとの円卓会議で発言しました。
大統領は地球温暖化の「証拠は蓄積されている」とし、「この現象に対する人間の責任はもはや疑いを生じさせない」と断言。米国を国際的枠組みの中に引き込もうというブレア英首相の努力に支持を表明する一方、「交渉がきわめて困難なことを隠すつもりはない」と述べました。
また合意文書採択の前提として、気候変動とのたたかいの「緊急性と優先性」、「京都議定書へのはっきりとした言及」、および京都議定書の期限後の「二〇一二年後の国際的枠組みに関する展望」が明記されなければならないとの見解を明らかにしました。