2005年7月1日(金)「しんぶん赤旗」
常任理入り
靖国参拝と両立せず
参院委で緒方議員 歴史問題解決が大事
日本の国連安保理常任理事国入りについて、日本共産党の緒方靖夫議員は三十日の参院外交防衛委員会で、「日本共産党は、戦争のない世界をつくるため、積極的に役割を果たすなら賛成だ。しかし、いくつかの条件をクリアする必要がある」とのべました。
緒方氏はその条件として、(1)日本が国連憲章の原則を擁護し、違反に対してははっきりと述べる(2)アジア地域の諸国から信頼と尊敬をかちとる国になる――ことなどを挙げました。
その上で、小泉純一郎首相の靖国神社参拝など歴史問題で、中国・韓国での日本の常任理事国入りに反対する世論が九割近くに達していることを挙げ、「ファシズムと軍国主義に反対する民主主義の勝利の上に立っての国際平和秩序を定めたのが国連だ。それを破る歴史観を持つ靖国参拝と常任理事国入りは両立しない」とただしました。
町村信孝外相は、「靖国神社には戦争に対する考え方があるが、それをあがめるために首相は参拝しているのではない」と答えました。
緒方氏は、「歴史認識の不信感の拡大と常任理事国入り反対の世論は相関関係で増えている」と指摘。日本外交として、「歴史問題の解決が常任理事国入りをめざすうえでも大事だという点を認識すべきだ」と強調しました。