2005年7月2日(土)「しんぶん赤旗」
郵政民営化
サービス後退変わらず
塩川議員 「修正」案で指摘
日本共産党の塩川鉄也議員は一日の衆院郵政民営化特別委員会で、与党が提出した「修正」案に対して、金融の全国一律サービス廃止に変更がない問題などを指摘、国民サービスを後退させる郵政民営化の本質を変えるものではないと批判しました。「修正」案は、郵便局会社の業務として銀行、保険の代理業務を例示することにしていますが、金融の全国一律サービスの義務付けがどうなるかについて、塩川氏は「郵便業務のような義務付けはなく、民営化移行期間後は経営者の判断次第ということになる」と指摘しました。
竹中平蔵担当相は「法律上、全国一律サービスを課さないという点では修正案も同じ」とのべ、政府案と何ら変わらないことを認めました。
また塩川氏は、郵便局の設置基準について、与党が「法文と同じ重みを持つ」として、政府答弁で「修正」にかえようとしている問題を取り上げました。
竹中担当相は六月三十日の同委員会で「都市部も含め国民の利便性に万が一にも支障が生じることがないように十分配慮する」と答弁。これは竹中氏が繰り返してきた答弁に、「万が一」という修飾語が加わっただけのものです。塩川氏は「このような修正案や修正並みの重みを持つとされた国会答弁で、郵便局はあっても、郵貯・簡保のサービスがなくなるかもしれないという国民の懸念をぬぐうことはできない」と批判しました。