2005年7月2日(土)「しんぶん赤旗」
米国産牛
輸入再開の諮問撤回を
全国食健連・農民連が申し入れ
■厚労省と農水省へ
BSE(牛海綿状脳症)に感染したアメリカ生まれの牛が確認されたことを受け、全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)と農民連(農民運動全国連合会)は一日、厚労省と農水省を訪ね、アメリカ産牛肉の輸入禁止の継続を求める緊急要請をおこないました。
申し入れで、両省が食品安全委員会にたいして二十カ月以下のアメリカ牛肉・牛肉製品について検査なしで“輸入解禁へのお墨付き”を求めていることに批判が集中しました。
交渉では、「アメリカのBSE感染牛が最初に発見されたとき“カナダ生まれだから自国の牛は安全だ”と言っていたが、二頭目のBSE発生でその前提が崩れた」と指摘。アメリカ生まれのBSE感染牛の発生という事態をふまえ、輸入再開となる諮問を撤回し、白紙で再検討することを求めました。
また、全国食健連が先ごろおこなったアメリカの実態調査結果をもとに、「アメリカ政府の発表と実態はまるで違う。検査を日本並みにやれば、アメリカではもっとBSEがまん延していると思うのが当然ではないか」と追及。アメリカでは、牛肉骨粉が牛のエサとして流通し、日本などが採用している精度の高いウエスタンブロット法検査を採用せずに検査対象牛も民間まかせにしている実態などを報告しました。