2005年7月3日(日)「しんぶん赤旗」
火種はごみ固形燃料
三重・発電所爆発 消防庁が特定
三重ごみ固形燃料(RDF)発電所(桑名市多度町)で一昨年八月、消防士ら七人が死傷した爆発事故で、総務省消防庁が「RDFが火種となり爆発した」とする調査報告書をまとめていたことが、一日までに明らかになりました。
事故調査は、桑名市消防本部の依頼を受けた消防庁消防研究所が進めていたもの。今年三月には報告書がまとまっていましたが、同市消防本部は「これを基に、さらに調査を進める」として、これまで公表していませんでした。
報告書によると、貯蔵サイロ内のRDFが蓄熱、発火して可燃性ガスが発生、これに燃焼したRDFが着火し、爆発を起こしました。サイロ内には当時、約六百トンのRDFが入っていましたが、報告書は、二十六キロのRDFで事故と同レベルの爆発が起き得るとしています。
三重県の事故調査委員会は火種について、RDFや、サイロに消火用の穴を開けたガスバーナーの火などを挙げ、「特定できない」と結論付けていました。
県企業庁は一日、同報告書の存在を全く知らなかったことを明らかにしました。火種を特定しないまま昨年九月に運転を再開したことについては「時期尚早だったとは考えていない。大きなトラブルもなく経過している」と強調しました。