2005年7月6日(水)「しんぶん赤旗」
郵政法案 5票差で可決
自民51人、民営化に反対・棄権
塩川議員が反対討論 “サービス破壊”
衆院本会議
日米の金融資本のもうけのために国民に身近な郵便局ネットワークを破壊する郵政民営化法案が五日の衆院本会議で採決され、賛成二百三十三、反対二百二十八とわずか五票の差で可決され、参院に送付されました。
反対したのは、日本共産党、民主党、社民党の野党三党と自民党内の「反対派」三十七人でした。
採決にあたり自民党執行部は、所属議員に反対や欠席、棄権をしないよう締めつけを強めましたが、「反対派」の郵政事業懇話会(会長・綿貫民輔前衆院議長)に結集する議員を中心に、副大臣や政務官、議運委理事などが相次いで辞意表明。実際の投票でも綿貫前議長や閣僚経験者、派閥幹部、副大臣や政務官を含む三十七人が党議拘束を破って反対票を投じました。十四人は採決前に退席したり、投票そのものを棄権しました。
採決に先立つ討論で日本共産党の塩川鉄也議員は反対討論に立ち、民営化すれば郵便局の公共的サービスができなくなる恐れがあるとして、廃案を要求。現に機能している郵便局のユニバーサル(全国一律)サービスを解体することは「世界の流れにも時代の流れにも逆行する愚行だ」と批判しました。
小泉純一郎首相が最重要課題とする郵政民営化法案に、与党内からも多数の「反対派」が出たことで、今後の政権運営や法案審議への影響も予想されます。