2005年7月28日(木)「しんぶん赤旗」
イラク撤兵「速やかに」
米労働総同盟産別会議 定期大会で決議
【シカゴ=山崎伸治】当地で開催中の米労働総同盟産別会議(AFL・CIO)の定期大会は二十六日、米軍のイラクからの「速やかな」撤退を求めることを盛り込んだ決議を全会一致で採択しました。
米国の百十二労組で構成する「米国反戦労働組合」(USLAW)によると、AFL・CIOが「主要な米政府の外交政策や軍事行動に明確に反対する立場をとったのは、五十年の歴史で初めて」だといいます。
決議は、イラクに派兵された米兵への支持を表明したうえで、「彼らを速やかに本国に戻すという政府指導者の約束を果たすべきだ」と述べています。
決議案はAFL・CIOの執行評議会が提案していたもの。当初案では「できるだけ速やかに」となっていましたが、大会での討論の中で「速やかに」と修正され、より明確なものとなりました。討論で反対意見はありませんでした。
指導部のなかにも「即時撤退を求めることにはならない。この問題は国民の間でも分かれている」(ラクア副会長)との見方がありました。しかし、即時撤退こそ盛り込まなかったものの、「速やかな」撤退を決議したことは、組合員の間にイラク戦争・占領に反対する声が強まっていることを示しています。