2005年8月3日(水)「しんぶん赤旗」
コスト削減より安全
衆院委 核燃サイクルで質疑
塩川議員質問
衆院経済産業委員会で二日、核燃料サイクル政策にかんする参考人質疑が行われました。出席した参考人は近藤駿介・原子力委員会委員長、伊藤範久・電気事業連合会専務理事、古川健治・六ケ所村長、庭野征夫・日本電気工業会原子力政策委員会最高顧問の四氏。
日本共産党の塩川鉄也議員は、六月に起きた青森県六ケ所村にある使用済み核燃料再処理工場の使用済み燃料プールの水漏れ事故に関連して古川村長に質問しました。「水漏れ事故について、村民、村議会の意見は?」とたずねたのにたいし、古川村長は、「強い憤りをもって真相の解明を求めている。水漏れ事故が重なり、不安、憤りの声は多い」と答えました。
また、「コスト削減と安全の矛盾についてはどうみているか」とたずねると、古川村長は「安全がコストのために損なわれているのではないかという声は村民にも議会にもある」と答えました。
塩川議員が「独立した安全規制機関を設けてもらいたいという意見があるが、どう考えるか」と質問すると、古川村長は「できれば独立した機関があった方がいい」と答えました。
塩川議員は、電事連の伊藤氏にたいし、プルトニウムの利用計画について、「事故や不祥事で遅れていて、二〇一〇年までに五トンから八トンの利用の予定だったが、五トンにも満たないのではないか」と質問。伊藤氏は「遅れているが、二〇一〇年までに十六基から十八基のプルサーマルに向けがんばる」と答弁。塩川議員は非現実的だと指摘しました。