2005年8月4日(木)「しんぶん赤旗」

郵便貯金サラ金へ回す

民営化で担当副大臣 業界誌に本音語る


 国民の資産である郵便貯金資金がサラ金へ―郵政民営化担当の西川公也副大臣が月刊誌で、民営化後の郵貯資金を貸金業界へ回すという狙いをのべていることが分かりました。三日の参院郵政民営化特別委員会で、日本共産党の井上哲士議員が追及しました。

■参院特別委 井上議員が指摘

 これは貸金業関係の専門誌『月刊消費者信用』四月号で、自民党の議連「金融サービス制度を検討する会」事務局長を務める西川副大臣が発言しているもの。「民営化した郵貯がいつまでも国債を購入しているわけにはいかない。貸金業者に貸付資金を供給する卸金融で、郵貯の資金を運用することも検討してしかるべきだ」とあけすけに本音を吐露しています。

 西川氏はサラ金業界の全国貸金業協会連合会と協力関係にあり、同会の政治団体・全国貸金業政治連盟に二年間で四十万円のパーティー券を買ってもらっています。

 井上氏は「大手サラ金が大もうけする一方、多重債務者の急増が社会問題化している。『官から民へ』というが、郵貯資金が貸金業者に流れる可能性があるなど国民は想像もしていなかった」と批判しました。

 西川氏は「民営化後の業務展開の一つの可能性だ」と答弁。竹中平蔵郵政民営化担当相も同様の答弁をして西川氏を擁護しました。


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