2005年8月14日(日)「しんぶん赤旗」
“選択肢にあってはならない”
「つくる会」教科書
英紙タイムズが批判
【ロンドン=西尾正哉】英紙タイムズ十三日付は、東京発の記事で、東京・杉並区の教育委員会が「新しい歴史教科書をつくる会」作成の侵略戦争肯定の教科書を採択したことを報道するとともに、「傷にはまだ癒やしが必要だ」と批判する社説を掲載しました。
社説は、「学校が(教科書の)選択肢を持つのは当然だが、その選択肢(「つくる会」教科書)はあってはならない。ドイツでナチスの過去を粉飾することは許されていない。日本は少なくとも同じくらい厳格であるべきだ」と主張しています。
また、「日本に対する戦勝記念日は、六十年たってもアジアでは苦い記憶を思い出す機会であり、憎しみを引き起こしている」と述べています。
「捕虜への補償問題があるにもかかわらず、西側諸国は日本を平和愛好の民主主義国家とみているが、アジアではそう見られていない」「日本は、繰り返し形式ばった遺憾と反省を表明しているが、真の償いを求める声に応えていないことを理解する必要がある」とも論じています。