2005年8月22日(月)「しんぶん赤旗」
民主公約冒頭に「衆院比例80削減」
議会制民主主義の破壊
志位委員長が批判
日本共産党の志位和夫委員長は二十一日、札幌市、名古屋市での演説、名古屋市内での記者会見で、民主党の岡田克也代表が二十日に発表したマニフェスト重点項目「日本刷新 8つの約束」の冒頭に「衆議院定数80の削減」と、衆院比例定数の大幅削減をかかげたことについて、「大きな憤りを感じる。たいへん危険な動きだ」ときびしく批判しました。
志位氏は、現在の衆院選挙制度について、定数三百の小選挙区制度が大政党本位に民意をゆがめ日本共産党など少数政党を排除する制度であること、唯一、比例代表制(定数百八十)が、多様な民意を正確に反映するものとなっていること――を指摘。民主党がこれを一挙に八十議席も削減することを重点項目のトップにすえたのは、「議会制民主主義を破壊するものだ」とのべました。
志位氏は、民主党が比例定数削減の理由として、「税金のむだづかいの一掃」をあげていることについて、「政治家がまずただすべきむだづかいをいうならば、毎年三百億円以上の政党助成金だ」と強調。民主党が、党の運営資金の85%近くを政党助成金に依存する「国営政党」の実態にあること、日本共産党は国民の思想・信条の自由を侵す憲法違反の政党助成金は受けとらない立場を貫いていることをあげ、政党助成金のすみやかな撤廃こそ必要だとのべました。さらに「比例代表を削るというのは、少数政党は国会にはいらないという立場の表明であり、民主主義を壊す姿勢はきびしく批判されなければなりません」とのべました。