2005年8月22日(月)「しんぶん赤旗」
アスベスト被害
新たに2人発覚
共産党と春名元議員 救済に尽力
■東洋テックス高松工場
香川県に本社のある東洋テックス高松工場で働いていた元労働者二人が新たにアスベストが原因の健康被害があることが二十一日までに明らかになりました。指定病院である香川労災病院がアスベスト健康被害の診断をし、同社は十九日、労災申請書に事業所勤務証明を行いました。
同社で働いていた労働者十一人は、アスベスト問題が全国的に大問題になるなか、健康不安を訴えて日本共産党後援会員で元高松市議に相談していました。地域の居住支部と党事務所は連携して国や県に交渉するとともに、解決のため尽力してきました。春名なおあき元衆院議員(衆院比例四国ブロック候補)は、直接足を運んで、元労働者の声を聞くとともに、香川労働局と同社に申し入れてきたものです。
元労働者らは「会社が認めたことは画期的なこと、力をあわせて運動した成果だ」「年をとって将来が不安だった、これで少しは安心できる」と喜んでいます。
東洋テックスは、一九三五年創業、アスベストを含むロックウール天井ボードなどを一九七一年から二〇〇四年まで高松市と丸亀市の工場で製造していました。
今年七月に経済産業省が公表した全国調査「アスベストを含有する製品を製造した企業」に含まれていません。また、厚生労働省が公表したアスベスト労災認定を受けた人が所属した企業にもなく、同社の事業による健康被害があきらかになったのは初めてです。
春名元議員は「労働者のみなさんと日本共産党が連携して運動した成果です。今後、さらに多くの人が健康不安をかかえています。健康管理手帳をしっかり交付させること。公共施設でのアスベストの使用実態を国と自治体の責任で早急に調査させる必要があります」と語りました。