2005年8月25日(木)「しんぶん赤旗」
報道ステーション 志位委員長が出演
日本共産党の志位和夫委員長は二十三日夜、テレビ朝日「報道ステーション」に出演し、古舘伊知郎氏のインタビューに答えました。やりとりの一部を紹介すると―。
■小選挙区に候補を立てないところは比例一本で
古舘 共産党は二百七十六の選挙区に立てることになった。堀江(貴文ライブドア社長)VS亀井(静香元自民党政調会長)の広島6区には立っていないわけですが。
志位 広島6区の場合、比例一本でいくという方針です。私たちは、今度の選挙では、三百の小選挙区のすべてに立候補することをめざしますが、一律に義務づけないで、都道府県の判断で最大限擁立するという方針でのぞみました。ですから二百七十六までは擁立したわけですが、いくつかのところでは立てないところも出てきます。そういうところでは比例一本で力を集中して、日本共産党の得票をおおいに伸ばすという方針でのぞんでいます。
■大もうけの大企業に相応の負担求める
古舘 (共産党は)大増税反対、社会保障の負担増反対と言っている。増税はしないわ、社会保障は手厚くするわで現実の財源はどうするのですか。
志位 一つは、巨大開発のムダ遣い。これは削るところたくさんありますね。たとえば関西空港の二期工事(の財政投入)。これなんかはばっさり削る。
同時に増税をするところはどうしても出てきます。いま、大もうけしているところはどこか。財界・大企業が空前の大もうけをしているわけです。小泉さんの政治のもとで、いわゆるリストラ、リストラで働く方の給料をカットしていく、あるいは不安定な雇用が増えてくる。(労働者から)うんと吸い上げて、いま手持ちの余剰資金が八十二兆円と、バブル以上の大もうけをしています。ですから、私はもうけ相応の負担を財界・大企業に求めたいと、こう思っております。
■公務員―「減らすほどいい」は間違い
古舘 人口減の社会がやってくる。リストラなしで財政再建できるかと考えたとき、公務員制度というものの改革については共産党としてはどう考えますか。
志位 日本の公務員制度を考える際に、よく減らせば減らすほどいいんだという議論があります。もちろん、軍事部門とか公安警察とか高級官僚とか、減らすところはあると思うんです。しかし、たとえば三十人学級をやる上で先生の数が足りない。あるいは福祉を支える上でマンパワーが当然、必要です。あるいは防災を考えたら消防士の数が充足していない。こういうところはしっかり拡充すべきですね。
いま「小さな政府」というんですけど、日本はアメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、日本、五つの国のなかで人口あたりの公務員がいちばん少ないんですよ。だから世界一、「小さな政府」なんですよ、すでに。これを国民サービスを担っている部分をもっとどんどん削ればいいと、やみくもに減らせばいいという考え方は、これはまちがった考え方だと思っております。
古舘 地方公務員と国家公務員、公務員とひとことでいってもいろいろシチュエーション(状況)のちがいがあることが見えてきたのは事実だと思います。