2005年8月25日(木)「しんぶん赤旗」
「偽りの戦争で息子は死んだ」
米兵遺族の意見広告
テレビ局が拒否
イラクで息子を亡くした米兵の母親、シンディ・シーハンさん(48)が登場するイラク戦争批判の意見広告の放送を、ユタ州の主要テレビ局が「不適切」と拒否し、波紋を広げています。
意見広告は、ブッシュ大統領が同州ソルトレークシティーを訪問した二十三日に放送が計画されていました。同州の主要ネットワークのKTVX(ABC系列)は、「不適切な商業広告」として放送を拒否しました。
シーハンさんが会長を務める戦死者平和遺族会によると、意見広告は、シーハンさんがブッシュ大統領に直接問いかけるものです。
「あなたは私たちにウソをつき、そのウソのために私の息子は死にました。尊い大義のために息子は死んだとあなたは言いましたが、尊い大義とは何なのでしょう? 間違った戦争のために、あとどれだけ私たちの愛する人が死ななくてはならないのでしょう? 間違いを認め、すぐに軍を撤退させるべきです」と訴える内容です。
ブッシュ大統領は二十三日、アイダホ州で、「即時撤退は誤りだ」とシーハンさんに反論。シーハンさんの要求は遺族の一部を代弁しているにすぎないと主張しました。