2005年8月25日(木)「しんぶん赤旗」
東京・杉並区
採択撤回求め抗議集会
「つくる会」教科書 子どもに渡すな
「新しい歴史教科書をつくる会」の歴史教科書(扶桑社刊)が東京都二十三区内で初めて採択された杉並区で二十四日、採択の白紙撤回を求める区民の緊急抗議集会(主催・杉並の教育を考えるみんなの会)が区役所前で開かれ、区民ら約二百人が集まりました。集会では、今回の採択が政治的圧力をかけた不正なものであり、区民の反対の声を無視したものだとして、「つくる会」教科書を子どもたちに渡すなとの声が相次ぎました。
教員(58)は「戦争賛美の教科書を採択させたことは悔しく憤りを覚える。教師と父母、地域がいっしょになり、教育現場で使わせない運動を広げよう」と訴えました。
「子どもと教科書全国ネット21」の俵義文・事務局長は、市民の草の根の運動で「つくる会」教科書の採択率を全国で0・5%ほどに押しとどめていることに確信を持ち、教科書が子どもたちに渡る来春までの半年間に反対の世論をつくりあげていこうと強調しました。
父母の一人は「採択させてしまったことに、親として責任を感じる。最後までたたかう」。在日本大韓民国民団東京地方本部杉並支部団長の梁東準(ヤン・トンジュン)さんも連帯のあいさつと決意をのべました。
同みんなの会は、採択反対の声を区長や区教委へ寄せることを呼びかけています。