2005年8月25日(木)「しんぶん赤旗」
不登校についての日本共産党の政策は?
〈問い〉日本共産党は不登校についてどんな政策をもっていますか?(東京・一読者)
〈答え〉 不登校はひきつづき深刻な問題です。今月、文部科学省は不登校の小中学生は12万3317人と発表しましたが、実態はもっと多いと指摘されています。
不登校の子どもが再登校したり、社会にでるまでに長い時間がかかる場合もあり、子どもや家族の苦悩は一通りのものではありません。心に負担をもったまま「社会的引きこもり」となるケースもあります。
不登校のひろがりは、学校や社会、家庭が子どもにとって息苦しい場になっていることの現れです。
私たちは不登校の問題を、子どもが安心して育つことのできる社会をきずくうえでの大切な課題として考え、以下の政策の実現をめざします。
不登校の子どもの学習権、教育権と進路の保障をおこなう 不登校で学校に行けない子どもの教育権、学習権にたいする公的保障がきわめて不十分な現状をあらためます。不登校の子どもの学習や自立を支援するフリースクールなど民間施設への公的援助をすすめ、一人ひとりにきめ細かい支援ができるようにします。直接補助もふくめ父母負担の軽減をはかります。高校進学等にあたり、不登校をしたことで差別されないようにします。
相談体制をととのえ、「親の会」への公的支援をすすめる 学校での相談体制を拡充させます。カウンセラーなど専門機関への相談にかかる経済負担を軽減する措置をすすめます。不登校の子どもをもつ親の心の支えになり、子育てに大切な役割をはたしている「親の会」への支援を拡充します。会場提供や広報の支援、運営費への補助を実現させます。
子どもが安心して楽しく通える学校づくりをすすめる 「いじめ」の克服や子どもの人間性、社会性の形成を重視し、少人数学級実施など教育条件整備をすすめます。いきすぎた「競争と管理」の教育をあらためるとともに、子どもの権利条約を子どもと教職員が学び、子どもを人間として大切にする学校づくりをすすめます。(森)
〔2005・8・25(木)〕