2005年8月26日(金)「しんぶん赤旗」
日本企業の税・社会保障負担
欧州諸国の5〜8割
日本の企業が税・社会保障費用を負担する割合は、ヨーロッパ諸国の五割から八割にすぎないことが、政府側が発表した資料で分かりました。
■政府資料でもハッキリ
この資料は、経済産業省の「経済社会の持続的発展のための企業税制改革に関する研究会」(経済産業政策局長の私的勉強会)に二十三日、提出されたものです。
企業の公的負担(法人所得税負担と社会保険料事業主負担)を対名目GDP(国内総生産)比で見ると、日本の場合は7・6%(二〇〇二年)にすぎません。これにたいしてドイツは9・1%、イタリアは11・7%、フランスは14・0%となっています。
財界は法人課税のさらなる減税や社会保険料の軽減を求める一方、社会保障財源づくりを口実に消費税率の引き上げを求めています。
しかし、今回政府が発表した資料は、大企業にヨーロッパ諸国並みの負担を求めれば、所得税・住民税の増税や消費税増税の庶民増税をおこなわなくても、社会保障などの財源が生み出せることを改めて示しています。
■大企業は応分の負担を 共産党求める
日本共産党は、消費税の増税に反対するとともに、大企業に応分の負担を求めています。
自民・公明の小泉与党は〇七年度をめどに「消費税を含む税体系の抜本的改革を実現する」とし、民主党は年金目的消費税の導入を打ち出しています。その一方で、小泉与党も民主党も、法人税をはじめ大企業に対する優遇税制の是正は何も求めていません。