2005年9月1日(木)「しんぶん赤旗」

アスベスト

共産党が対策法案大綱

市田氏会見 企業・国責任で救済

日本共産党の「アスベスト(石綿)対策特別措置法案大綱」

 中皮腫や肺がんにかかるなど、工場で働く労働者やその家族、周辺住民などに多くの犠牲者がでているアスベスト被害問題で、日本共産党の市田忠義書記局長は三十一日、和歌山市内で記者会見し、党としてのアスベスト(石綿)対策特別措置法案大綱を発表しました。

 市田氏は、政府が二十六日に、アスベスト問題で閣僚会議を開き、特別立法で被害者の救済をはかる方針を決定したことについて「関係省庁の連携の問題で反省の言葉をのべているものの、具体的な行政責任は一切認めていない」と指摘し、救済内容も「補償の基準や範囲が明確になっていない」と批判。「安全対策も不十分なまま大量の石綿の製造と使用を続けてきた企業と、危険性を認識しながら使用を容認していた政府の両方に責任があることがますます明らかになっている」とのべました。

 市田氏は法案大綱について、一九七〇年代からアスベスト被害問題の深刻さを把握し、国会で追及してきた日本共産党が、この間の実態調査などを踏まえたものと説明しました。

 大綱は、(1) 石綿によるすべての健康被害者等の保護、救済を目的とする (2) 健康被害の療養補償等は労災保険および公害健康被害補償の水準にする (3) 健康診断や治療体制の整備などの石綿健康福祉予防事業の実施―などの七つの柱からなっています。


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