2005年9月1日(木)「しんぶん赤旗」

各地の街頭演説

“郵政”も税制も大企業応援が小泉「改革」の本音

不破議長、東京10区で訴える


 日本共産党の不破哲三議長は三十一日夕、東京・JR大塚駅南口で、日本共産党への支持をよびかけました。郵政問題、日本外交をめぐる政党の対決構図を解き明かし、なぜいま「たしかな野党」・日本共産党が伸びる必要があるかを訴えた不破議長。勤め帰りの市民や買い物客らが次々足をとめ、とっぷり日が暮れたころには七百人が聞き入りました。

 不破議長は、小泉首相らが郵政民営化で“公務員がたくさんいて税金が使われる”“郵便局のままでは仕事をやっても税金が取れない”といっていることについて、「どちらもまったくウソっぱちだ」と反論。郵便事業は独立採算で運営され、人件費にも税金が一円も使われていないこと、利益の二分の一を「納付金」として国に払うことをあげ、国民が望んでもいない郵政民営化が法案として出てきた背景に、大銀行・生命保険業界の要求があることを解き明かしました。

 そして東京10区の候補者でみた場合、民営化反対の旗をたたているのは日本共産党だけだとのべ、「改革」の名による間違った政治を選挙で横行させてはならないと訴えました。

 「なぜ、小泉首相は大企業応援に肩入れをするのか」と続けた不破議長は、小泉首相が解散の日に、まっさきに財界と相談もした事実を示しながら、大企業応援ぶりのひどさを税の面で跡付けました。消費税導入後、庶民には十二兆円の増税で、大企業は十二兆円の減税となっています。それでも、次の税制「改革」では、消費税引き上げ、サラリーマン増税とまたまた庶民がねらい撃ちです。

 こうした悪政には以前は野党みんなが反対したものですが、いまは野党第一党の民主党が賛成する状況です。消費税増税もサラリーマン増税もマニフェスト(政権公約)に入れ、憲法改定でも競いあうなど、日本の政界状況は様変わりしているのです。

 野党状況をこう総括した不破議長は社民党の姿勢にも言及。「憲法の問題で社民党は憲法改定反対をいっているが、憲法改定を主張している民主党と全国二十一選挙区で選挙協力をしている。片一方で憲法改定派を応援したり、応援されたりの関係をもつという不確かさがある。たしかな野党・日本共産党が伸びれば、不確かな人たちも確かさの度合いが強くなってくる。そこにカギがある」と訴えました。

 そして、自民党政治にかわる新しい政治に向かうためにも野党の時代にどれだけがんばるかが大事で、「野党の時代に自民党の間違った政治に反対しないで、うろうろしていたのでは、政権にかりについたとしたも、ちゃんとした政治はできない」と強調。日本共産党が、野党であっても政治を動かした豊かな実績をもっていることを歴史的に跡付けました。

■なぜ小泉外交は失敗し共産党の野党外交は発展するのか

 不破議長は、八方ふさがりの小泉外交にたいし、日本共産党の野党外交が広がりをもつのは、「この日本をどうするかという私たちの考えと世界の多くの国々が日本に望んでいる方向がぴったり一致するからだ」と指摘。小泉外交を自主・平和の外交に転換したら、日本外交にも洋々たる前途が開かれることを、日本共産党の野党外交は実際の行動で証明したものではないかと問いかけ、「野党の時代にしっかりした仕事をしない政党は、政権についても自民党と違った政治はできない。そこがいろんな政党を見分ける一つの目安としてみていただきたい」と訴え、熱く支持をよびかけました。


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