2005年9月2日(金)「しんぶん赤旗」

序盤の論戦の特徴について

志位委員長記者会見

郵政民営化 二つのうそと責任転嫁

自民・民主 “増税隠し”がはがれた

9条改憲 論争から逃げるべきでない


 日本共産党の志位和夫委員長は一日、遊説先の新潟市内で記者会見し、総選挙序盤の論戦の特徴について、三つの角度から解明しました。

 第一は郵政民営化の正体がはっきりしたことです。

 志位氏は、小泉純一郎首相がこれを選挙の唯一の争点としながら、▽郵政事業には一円も税金が入っていないこと、郵政公社は利益の半分を国庫に納めることを百も承知の上で、国民に対しては「公務員が減らせる」「税金がとれない」という二つの大うそ、▽景気や社会保障、外交で自分がやっているまちがった政治の責任をすべて郵便局に転嫁する“民営化バラ色”論しか語っていない――と指摘。

 「こうしたことしかいえないのは、日米の大銀行のもうけのために国民を犠牲にするのが郵政民営化の正体だからだ。民主党の郵貯預入限度額半減論も財界要求にこたえる同じ流れのものだ。日本共産党は、国民の立場からきっぱり民営化反対だが、この主張はいよいよ大事になってきている」とのべました。

 第二は、自民・公明、民主の「増税隠しがはがれた」ことです。

 志位氏は、▽消費税増税について自民党の武部勤幹事長も民主党の岡田克也代表も増税方針をはっきりと認めた、▽サラリーマン大増税で自民も民主も、所得税の控除を見直す増税方針をかかげている――ことをあげ、「日本共産党は、庶民大増税にきっぱり反対し、財源をいうならバブル期以上の大もうけをあげている財界大企業に相応の負担を求めるべきだと主張している。この主張の対比がはっきりした」とのべました。

 第三は、「憲法論争から逃げるべきではない」ということです。

 志位氏は、自民も民主もマニフェストで改憲案を策定することを表明し、憲法に「自衛軍」を書き込んで日本をアメリカとともに「海外で戦争ができる国」にすることで足並みをそろえているにもかかわらず、この問題の論戦を避けていることを批判。「日本共産党は、アジアと世界に信頼される日本を築くためにも、世界に誇る日本の宝――憲法九条をまもりぬく。国民の前で正々堂々の議論が必要だ」とのべました。


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