2005年9月4日(日)「しんぶん赤旗」

石綿被害相談を実施

全国じん肺弁護団 全国10カ所で415件


 アスベスト(石綿)じん肺訴訟に取り組み加害企業の責任を追及してきた全国じん肺弁護団連絡会議は三日、東京や大阪など全国十カ所で、「アスベスト被害全国一斉電話相談」を実施しました。

 「石綿を仕事で扱っていた夫は、二年前、悪性中皮腫(ちゅうひしゅ)と診断されて亡くなった。死んでからも労災申請できるでしょうか」と尋ねる労働者の家族、「二十代のころ、火力発電所のボイラー新設工事で、各地を転々とした。せきやたんが出て不安だ」という六十代の男性など、東京・新宿区内の会場では、五台の電話のベルが鳴りつづけました。

 この日、全国で四百十五件の相談が寄せられ、うち、「労災申請したい」二十四件、「労災手続きしたい」二十九件でした。

 同連絡会議事務局長の鈴木剛弁護士は「労働者や周辺住民など、被害を受けているたくさんの人がいる。健康に不安を感じている人たちを掘り起こし、被害実態を把握できれば」と話します。

 同連絡会議は、十月一日から「二〇〇五年全国キャラバン」を実施。各地での集会開催や国会要請行動などに取り組みます。


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