2005年9月8日(木)「しんぶん赤旗」

凶悪犯罪やテロ どう対処するの?


 〈問い〉 テロや、凶悪犯罪がふえ、不安です。日本共産党はこれにどう対処すべきだと考えていますか?(東京・一読者)

 〈答え〉 凶悪犯罪がふえ、身の回りでも空き巣やひったくりなどが起き、治安への不安がひろがっています。ところが、いまの日本の警察のなかでは、言論機関や市民運動などの監視、弾圧をおこなう警備・公安警察が、予算や体制などでいまだに幅をきかせています。しかも、組織ぐるみの裏金づくりが明るみに出ても、警察は自ら真相を明らかにしようとしません。

 警察官に週休2日制が導入された際、必要な人員増がされなかったため、空き交番が増えています。警察の一番の仕事は市民生活の安全を確保することです。日本共産党は、警察官を市民生活の安全の分野に適正に配置し、足りない場合は最小限必要な警察官を増員し空き交番を即時に解消するなど、警察の体質、体制を改革していきます。

 テロの根絶は、いま、人類生存の条件になったといえるほど、切実な問題です。罪のない人びとを恐怖に陥れるテロは、いかなる理由があっても、絶対に許されません。日本共産党は、この間、テロ対策に有益な条約、法律に賛成してきましたが、今後とも必要な対策の整備を求めていきます。

 国際的なひろがりをもつテロに対処するためには、国際的な協力によって、情報の収集を国の内外で徹底し、テロ集団の資金の流れを抑えていくことが決定的です。そのために、テロ資金供与防止条約、核物質防護条約をはじめ、テロ対策の基本を規定した12の条約、関連する国内法の厳格な実施を求めます。

 テロはどんなものであれ許されないのは当然ですが、テロに対するアメリカの報復戦争は逆にテロの土壌をひろげています。貧困や飢餓、大国による国際的無法行為が、テロの口実となっています。

 この口実をなくしテロリストを孤立させること、そのために、国連憲章の平和ルールの確立、人道支援分野での政府開発援助(ODA)の充実、異なる価値観をもった諸文明間の対話と共存の確立が大切です。(政)

 〔2005・9・8(木)〕


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