2005年9月17日(土)「しんぶん赤旗」
イラク完全撤退へ
ノルウェー次期首相表明
【パリ=浅田信幸】ノルウェーの次期首相に就くことが確定しているストルテンベルグ労働党党首は十五日、ブッシュ米大統領に対し、イラクに派遣しているノルウェー軍要員約二十人を引き揚げ、完全撤退させる方針を伝えました。
労働党は十二日の総選挙で社会主義左翼党、中央党と共闘を組み、三党合わせて過半数の八十七議席(定数百六十九)を獲得。選挙戦で三党はそろってイラクからの将校引き揚げを公約に掲げていました。
オスロからの報道によると、選挙結果に祝意を伝えてきたブッシュ大統領に、ストルテンベルグ党首は「ノルウェー軍将校がイラクにとどまることはない」と語りました。
ノルウェーはイラク戦争を支持しませんでしたが、フセイン政権崩壊後は米英の要請に応えて当初、百五十人前後の部隊を派遣。しかし昨年五月にはそのほとんどを帰国させ、AFP通信によると現在は英、ポーランドの部隊に連絡要員として、また北大西洋条約機構(NATO)によるイラク治安部隊訓練要員としてそれぞれ十人程度(計約二十人)の将校を派遣しています。