2005年9月19日(月)「しんぶん赤旗」
イラク
クルド人議員を射殺
武装勢力 市場には爆弾、30人死亡
【カイロ=小泉大介】イラクの首都バグダッド北方で十七日夜、暫定国民議会のクルド人議員、ファリス・フセイン氏が乗る車両が武装勢力の銃撃を受け、同氏は警護員三人とともに死亡しました。この攻撃で同じくクルド人の国民議会議員一人も負傷しました。
同日夜にはバグダッド東方約三十キロにあるイスラム教シーア派住民が多数を占める町ナハラワンで市場に駐車していた車に積まれた爆弾が爆発し、三十人が死亡、三十八人が負傷しました。十四日にバグダッドで発生した連続自爆テロで百四十人近くが死亡して以降、同地や周辺では自動車爆弾などの攻撃が連日発生しており、四日間の死者は二百五十人を超えました。
また十七日にはイラク各地で、後ろ手に縛られ銃殺されたイラク人合わせて十六人の遺体が発見されました。バグダッド西部では同日、米軍基地に食料を運ぶ途中の車両が武装勢力の攻撃をうけスーダン人運転手二人が死亡。中部バクバではイラク軍車両にたいする自動車爆弾攻撃で市民一人が死亡、イラク兵ら十七人が負傷しました。
イスラム教スンニ派の武装組織「イラクの聖戦アルカイダ組織」は十四日、ウェブサイトで、米軍とイラク軍がおこなっているスンニ派地域への攻撃を非難し、「シーア派への全面戦争」を宣言していました。