2005年9月28日(水)「しんぶん赤旗」

排ガス全被害者救え

原告ら 東京地裁前で座り込み


 「裁判所は自動車排ガス公害のすべての被害者の救済を」――。東京大気汚染公害裁判原告団は二十七日、東京・霞が関の東京地方裁判所前で、「リレートーク」と座り込み行動を行いました。

 午前八時の宣伝から午後四時までの行動に、原告や支援者、弁護士ら約二百人が参加しました。

 これまでの裁判で、裁判所が原告の本人尋問について、「沿道五十メートル以内に住む」という基準を一方的に被告側に提示。原告側との協議なしに枠組みをつくったことについて原告側は、その撤回と再検討を求めています。

 弁護団の雪竹奈緒弁護士は「『沿道五十メートル』の枠組みで裁判を続けたら、ほとんどの被害者が救われない。大気汚染の被害者は幹線道路だけではなく、住宅地にも及んでいる」とのべています。

 原告団の西順司団長は「裁判官が『五十メートル』という基準を持ち出したのは、偏見以外の何ものでもない。裁判所は被害者救済の立場で、公正な審理を行うべきだ。不公平なままでは、原告本人尋問には応じられない」と訴えました。


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