2005年9月28日(水)「しんぶん赤旗」

特養など負担軽減拡充を

都議会本会議 吉田幹事長が代表質問


 東京都議選後、初となる都議会第三回定例会の本会議が二十七日開かれ、石原慎太郎都知事の所信表明に対する各党の代表質問が行われました。日本共産党の吉田信夫幹事長は「暮らしを破壊する庶民大増税に反対するとともに、都政が都民の暮らしを守るためにあらゆる手だてを尽くすことこそ、地方自治体としての最大の責務だ」と主張し、そのための具体的な施策を提案しました。

 吉田氏は、十月からの介護保険法改悪で特別養護老人ホームなど施設利用者の居住費と食費が全額自己負担になることによる深刻な事態が生まれていることを指摘。国に対し十月一日実施の再検討の申し入れや、利用者負担軽減措置の拡充、都として利用者への影響を調査し、サービス後退を生まないための対策を要求。また、介護報酬の大幅削減で一施設平均年千四百万円もの減収になるという党都議団のアンケート調査結果を示し、特養ホームなど施設への経営支援を求めました。

 石原知事は介護保険法改悪について「再検討の必要はなく、国に申し入れる考えはない」と、冷たい答弁に終始しました。

 吉田氏は、子どもの医療助成の小中学生までの拡充や所得制限撤廃、児童手当の拡充などの少子化対策、原油価格高騰対策として都の対策本部設置や超低金利の中小企業融資制度などの支援策、三十人学級の実現を求めました。

 原油価格高騰問題について成田浩産業労働局長は「資金需要が高まる年末に向け、金融支援の具体的方策を検討していく」と答弁。三十人学級について中村正彦教育長は「(文部科学省の『中間報告』で少人数学級が)効果的であるとの考え方が示されたことは承知している」とし、「今後、国の動向を注視していく」と答えました。

 吉田氏は、石原都政の六年間、税収が大幅に伸びているのに、大型開発に過大な投資をしたため都財政と都民施策を圧迫していると指摘し、臨海副都心開発など不要不急の投資に大胆にメスを入れるよう求めました。


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp