2005年10月15日(土)「しんぶん赤旗」
政治資金規正法
自公の「改正」案可決
衆院特別委共産党は反対 迂回献金防げず
十四日の衆院倫理選挙特別委員会で、自民・公明与党と民主党提出の政治資金規正法「改正」案の審議、採決が行われ、自公案が両党の賛成多数で可決しました。日本共産党は自公案に反対、民主案に賛成しました。
併せて、先の通常国会で郵政民営化法案に反対し自民党の公認が得られなかった「造反」議員の支部を解散させるために規正法を利用する意図から、自民党が提起した政党支部の解散届を支部代表者だけでなく本部が提出できるようにする「改正」案を自公民の賛成多数で委員会提案とすることに決まりました。
自公案は現行で上限規制のない政治団体間の献金を上限五千万円として、政治資金団体への千円を超える献金を口座振り込みにするなどの内容です。
日本共産党の佐々木憲昭議員は、自公案に自民党本部・支部、国民政治協会で受ける政治団体献金の規制や迂回(うかい)献金への規制措置が一切ないため、日本歯科医師連盟をめぐるヤミ献金事件や迂回献金疑惑を防ぐ実効性がないと批判。
公益法人が人も組織も一体化した政治団体をつくって脱法的な巨額献金をすることを抜本的に改めるため、企業・団体献金の全面禁止と政党助成金廃止を主張しました。
民主党案には二〇〇二年に日本共産党を含む野党四党で共同提出した公共事業受注企業の献金禁止や、企業・団体献金を受ける政党支部の制限などが盛り込まれているとして賛成しました。
また、政党支部の解散に関する規定については、支部の設立や解散は政党が自律的に決定し処理すべき内部問題で、法律上の手続きを利用するのは筋違いだとして、反対の意見を表明しました。