2005年10月26日(水)「しんぶん赤旗」
テロ特措法延長案可決
緒方氏反対討論 “米軍支援継続は違憲”
参院委
米軍の「対テロ」報復戦争への支援を定めたテロ特措法の一年延長案が二十五日の参院外交防衛委員会で、自民・公明両党の賛成多数で可決されました。日本共産党、民主党、社民党は反対しました。政府・与党は二十六日の参院本会議での成立を狙っています。
現在、同法に基づいて海上自衛隊艦船はインド洋上で、テロリストなどに対する「海上阻止作戦」を実施している米軍艦船などに補給活動を実施しています。
日本共産党の緒方靖夫議員は反対討論に立ち、「米国の報復戦争に協力するための法律であり、派遣を継続して米軍を支援し続けることは憲法に照らして認められない」と批判。米軍によるアフガニスタンでの報復戦争は多数の一般市民を殺傷し、テロ勢力に口実を与え、テロを拡散させてきたと述べ、「こうした軍事対応でなく、テロと武力報復の悪循環を断ち切ることこそ必要だ」と強調しました。
その上で、米軍自身が「海上阻止作戦」でテロとかかわる武装勢力の発見が減少していることを認め、海自艦船の給油量が激減しているにもかかわらず、政府が、法律にはない「作戦の抑止効果」を持ち出して派遣を継続しようとしていると指摘。「『抑止』を理由にするなら、海上阻止作戦が続く限り支援を継続しなければならないことになり、期限を区切った措置だとしてきた政府の説明と相いれない」と批判しました。