2005年10月26日(水)「しんぶん赤旗」

価格支持制度堅持求める

食料自給率引き上げへ

党国会議員団が農水相に


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(写真)申し入れをする、右から2人目紙参院議員、その左赤嶺衆院議員、左端から高橋衆院議員、有坂党農漁民局長、後ろ向きが石原事務次官=25日、農水省

 日本共産党国会議員団は二十五日、岩永峯一農水相にたいして「食料自給率引き上げのための価格支持制度の堅持・充実とともにすべての農業者を対象とする直接支払い制度導入を求める」申し入れをしました。

 政府与党は、これまであった米、麦や大豆、でんぷん原材料のバレイショの価格保障(価格支持制度)を全廃し、耕作面積四ヘクタール以上の農家か二十ヘクタール以上の集落営農に助成を限定する「品目横断的経営安定対策」の対象となる農家の要件を今週中にも決め、来年の通常国会に向けて同対策を導入する法案を準備しています。

 申し入れには紙智子参院議員(党国会議員団農水部会長)、高橋千鶴子、赤嶺政賢両衆院議員と有坂哲夫党農漁民局長が出席しました。

 申し入れの趣旨を説明した紙議員は、同対策は日本農業に取り返しのつかない打撃を与えると指摘。(1)七割以上の農地が対策の対象外となる(2)米の生産を担う農家の九割が締め出される(3)生産規模の小さい麦、大豆の生産は困難になる(4)市町村やJA、生協の意見を取り入れたものではなく政策決定の仕方にも問題がある―としました。そして、食料自給率を引き上げるために現行の農産物価格支持制度を拡充し、営農による国土・環境保全など「農業の多面的機能」を維持し発揮できるよう全農業者を対象とする直接支払い制度の創設を、と要請しました。

 応対した石原葵農林水産事務次官は週内に要件を決定したいと述べたうえで、「資源保全対策の予算化や環境対策はとりたい」と答えました。


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