2005年11月2日(水)「しんぶん赤旗」

A級戦犯の戦争責任

安倍長官が認めず


 安倍晋三官房長官は一日午後の記者会見で、東条英機ら東京裁判でA級戦犯となった人物の責任について問われ、「歴史が判断することではないか」とのべ、戦争責任を認めませんでした。A級戦犯は、侵略戦争の準備、計画、遂行の罪に問われた戦争犯罪人で、日本政府もサンフランシスコ講和条約で東京裁判を受け入れており、安倍氏の認識との違いが問題になります。

 また、安部氏は、首相の靖国参拝に対する中韓両国の反発について「心情的には十分理解できる」としながらも、「首相は個人の心情として、国のために殉じた方の冥福を祈るため参拝している。そのことは誠意を持って説明しないといけない」とのべ、違憲判決が出ている首相参拝を合理化しました。

 国立追悼施設について、「(官房長官の私的)懇談会は靖国神社を代替する概念で(追悼施設を)検討していたわけではない。小泉首相の靖国参拝とこの施設は別問題だ」との認識を示しました。


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