2005年11月15日(火)「しんぶん赤旗」

靖国参拝の中止要求

日韓外相会談で潘外相


 【釜山=中村圭吾】韓国・釜山でのアジア太平洋経済協力会議(APEC)閣僚会議出席のため訪韓した麻生太郎外相は十四日、韓国の潘基文外交通商相と会談しました。潘外相は、小泉首相の靖国神社参拝の中止を重ねて要求、麻生外相が盧武鉉・韓国大統領の十二月の訪日を要請したのに対しても、うなずくだけで返答しませんでした。

 潘外相は会談で、日韓関係がこう着状態に陥っている原因に、小泉首相の靖国神社参拝など歴史問題があると指摘。行き詰まりを打開し、未来志向的な関係に発展させるために、過去の歴史に対する日本の「反省と謝罪」を信頼できる行動で示すよう求めました。

 また「過去の歴史を正確に認識できず、日本の政治指導者が靖国神社を参拝するのは、日韓関係だけでなく、北東アジア全体の未来に対しても望ましくない」と発言しました。

 これに対し麻生外相は「話はよく分かった」と答え、小泉首相も日韓関係の改善を希望していると語りました。

 また韓国側が、新たな追悼施設の建設を改めて提起したことに対し、麻生外相は「与野党の意見が分かれており正確にどうと言える状況ではない」と述べました。

 両外相は、第二期の歴史共同研究委員会を早期に立ち上げることで合意。麻生外相は、植民地時代に強制隔離された韓国人の元ハンセン病患者救済のため立法措置を検討中だと述べました。


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