2005年11月16日(水)「しんぶん赤旗」

靖国問題に質問が集中

政府にAPEC記者団


 【釜山=中村圭吾】外務省高官が十五日、釜山で開かれているアジア太平洋経済協力会議(APEC)で行った記者会見で、小泉首相の靖国神社参拝問題に質問が集中しました。高官は「日本政府の立場は何度も説明してきた」と繰り返し、釈明に追われました。

 会見では「中国は靖国参拝をやめない限り緊張緩和はないと言ってるが、やめるのか」「日中、日韓関係の悪化が世界貿易機関(WTO)や東南アジア諸国連合(ASEAN)+3(日中韓)などに影響しないか」と、靖国参拝問題をめぐる質問が相次ぎました。

 高官は「(首相の靖国参拝は)多くの戦没者に敬意と感謝の意を表するためのもの」で「日本の過去を美化するものではない」と弁明。「日韓、日中関係を重視しており、日本政府の立場を引き続き説明し、対話の努力をする」と述べましたが、「麻生外相は強硬右派で、日本のアジア外交が困難になると思うがどう思うか」などの厳しい質問が絶えませんでした。


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