2005年11月19日(土)「しんぶん赤旗」
靖国参拝
国民は受け入れない
日韓首脳会談で盧大統領
【釜山=中村圭吾】小泉純一郎首相は十八日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会談が開かれている韓国・釜山で盧武鉉大統領と会談しました。盧大統領は首相の靖国神社参拝を「韓国に対する挑戦で、日本が過去に戻ろうとしているとの懸念がある。韓国国民は決して受け入れることができない」と厳しく批判しました。約三十分間の会談のほとんどが靖国問題でした。
小泉首相が十月十七日に靖国神社を参拝して以来、日韓首脳会談は初めて。盧大統領は、日本の謝罪や国家補償を求めているのではないとした上で、「日本の靖国神社参拝や歴史教育問題、独島(竹島)問題に対する日本の態度は断じて受け入れられない」と強調しました。
小泉首相は、靖国参拝は「不戦の誓い」だと主張。これに対し盧大統領は「いくら小泉首相の考えを善意に解釈しようとしても韓国の国民には決して受け入れられないだろう」と言明しました。
十二月にほぼ決まっていた盧大統領の訪日は取り上げられませんでした。
北朝鮮核問題については、日韓の協力関係を評価し、引き続き協議していくことで一致しました。