2005年12月2日(金)「しんぶん赤旗」
伊藤公介元長官の政治資金パーティー
発起人に小嶋ヒューザー社長ら
あわてて中止
自民党衆院議員、伊藤公介元国土庁長官(東京23区)の政治資金パーティー発起人に、耐震強度偽装マンション建築主である「ヒューザー」の小嶋進社長と「東日本住宅」の桃野直樹社長が名を連ねていたことが一日、本紙の調べで明らかになりました。十二日予定のパーティーは伊藤元長官が偽造問題で小嶋、桃野両氏を国土交通省幹部に紹介したことが発覚、急きょ中止されました。
伊藤元長官が計画していたのは、東京・港区の六本木アカデミーヒルズで開く予定だった二万円会費の「衆議院議員伊藤公介と明日の日本を熱く語る集い」。
企業や支持者に郵送した案内状には、発起人として小嶋、桃野両社長ら会社役員三十人のほか、安倍晋三官房長官など閣僚七人、森喜朗元首相ら政治家が名を連ねています。
伊藤事務所では「パーティーは(伊藤氏の関与が)報道された直後に中止を決めた。無期限延期だ。案内状は数千通を郵送したが、中止の通知はこれから発送する。小嶋、桃野の両氏は、昨年の集いでも発起人になってもらったはずだ」と説明しています。
伊藤氏は昨年九月にも政治資金パーティーを開催、ヒューザーに百万円、東日本住宅に六十万円のパーティー券を購入してもらいました。二〇〇一―〇三年には小嶋社長から計四十八万円の個人献金を受けています。
伊藤氏は、耐震偽装問題が表面化する二日前の十一月十五日、国土交通省幹部に「友人が困っているんだ」と電話をかけ、小嶋、桃野両社長を紹介。小嶋氏は幹部に対し公的資金援助などを求めたことが明らかになっています。