2005年12月2日(金)「しんぶん赤旗」
京都議定書運用可能に
締約国会合 ルール正式決定
【ワシントン=鎌塚由美】カナダ・モントリオールで開催されている第一回京都議定書締約国会合(COP/MOP1)は三十日、京都議定書の運用ルールを正式に決定しました。
温室効果ガスの削減目標を決定する京都議定書は、一九九七年の京都での気候変動枠組み条約第三回締約国会議(COP3)で採択されていましたが、その運用ルール決定は難航。二〇〇一年のモロッコでの第七回締約国会議(COP7)で、最終合意(マラケシュ合意)として採択されていましたが、正式決定は、今会合の課題の一つとされていました。
モントリオールからの報道によると、運用ルール採択は、全会一致で行われました。議長を務めるカナダのディオン環境相は、「京都議定書は今、完全に運用可能となった。これは歴史的な一歩である」と表明しました。運用ルールには、排出量の国際的な取引について定めた京都メカニズムや温室効果ガスの吸収源の利用、順守委員会など各組織の設置などが規定されています。
国連気候変動枠組み条約のキンレイ臨時事務局長は、「これらの決定が正式になったことで、われわれは京都議定書の実施によって前進する基盤を手にした。これは温室効果ガスを削減する今後のステップの確固とした基礎である」と述べました。