2005年12月6日(火)「しんぶん赤旗」
義務教育費
中教審分科会で政府批判
「国庫負担率堅持を無視」
「義務教育改革」について審議している中央教育審議会の初等中等教育分科会が五日、開かれました。委員からは、小中学校教職員給与費の国庫負担率を現在の二分の一から三分の一に引き下げるとした政府・与党合意にたいし、「中教審の答申が無視された」と批判の声が上がりました。
中教審は十月に提出した答申で二分の一の負担率を堅持するよう求めていました。
同日の分科会では、政府・与党合意に対し「義務教育の重要性への認識がなく、数字合わせがまかり通っている。答申が無視されて不快だ」「本来なら全額国庫負担するべきもので、二分の一でも不十分」との意見が相次ぎました。
また、経済財政諮問会議が教職員の削減や人材確保法の見直し・廃止を打ち出していることについても、「人件費抑制の対象として教育まであげるのは問題。教職員定数の改善を推進してもらわなければならない」などの意見が出ました。
同日の分科会では、障害児教育の全般的改変を提言する「特別支援教育」にかんする答申案と、教員免許更新制を盛り込んだ教員養成・免許制度についての中間報告案が了承されました。いずれも八日の中教審総会に提出される予定です。