2005年12月15日(木)「しんぶん赤旗」

総研・内河氏、指定業者に固執

構造設計でコストダウン

穀田議員が追及


 「人の命がかかっている。大変なことだ」―。総合経営研究所の内河健氏の尋問に立った日本共産党の穀田恵二議員の鋭い追及に議場は一瞬静まりました。

 穀田氏は愛知県岡崎市で偽装の被害にあった「岡崎サンホテル」オーナーから直接話を聞き、入手した資料をもとに総研と偽装の関係について具体的に追及しました。

 穀田氏は、内河氏が雑誌『レジャー産業』(二〇〇〇年七月号)で、「通常七十万円の坪単価を五十万円に下げるには、構造設計士に工夫をしてもらうこと」と述べていることを紹介。内河氏がサンホテルオーナーの意向に反して、自分の指定する施工業者に固執した事実を示し、「(理由は)坪単価を六十万円以下で実行する自分の息のかかった工務店でなければならなかったからだ。構造設計でコストダウンをはかるのが総研の事業の核心だ」と指摘しました。

 内河氏は「返答に困ります」と答えるだけ。

 穀田氏はさらに、二〇〇四年三月、東京都港区のマンション建設にかかわり、偽造を見抜いた東京都渋谷区の設計会社「アトラス設計」の渡辺氏、姉歯氏、総研の四ケ所氏らが会合した際、姉歯氏が偽造を認めていたことをあげ、「(総研は)ことの重大性を認識していた」と指摘。「報告も受けず、聞きもしないシステムだ。その後も奈良のSGホテルなどで姉歯を使っている。正そうと思えばできたのにやらなかった。会社ぐるみで偽装をやったと断じざるを得ない。証人が主導してやったのは明白だ」と追及しました。


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