2006年1月21日(土)「しんぶん赤旗」

政府の対策は不十分

石綿被害の救済訴え

署名携え国会要請


 「働くもののいのちと健康を守る全国センター」は二十日、アスベスト被害対策の充実を求める国会要請を行いました。

 政府は同日、「石綿による健康被害の救済に関する法律案」と被害防止のための関連改正法案を閣議決定し、国会に提出。今月中にも成立させようとしています。

 今中正夫・同センター事務局長があいさつ。同法案は、遺族への弔慰金が二百八十万円であるなど給付額がきわめて低額であり、救済対象も中皮腫や肺がん患者に限られているとして、「非常に不十分な内容。改善を求め運動を広げたい」とのべました。建設業などの中小業者や、学校現場でも被害が出ているとして、早急な救済策の充実を求める声が上がりました。

 激励にかけつけた日本共産党の吉井英勝衆院議員は、不十分な内容であるものの、「みなさんの運動と国民的世論が国を動かした」と指摘。「被害の実相と責任の所在をはっきりさせ、救済策を充実させていきたい」とのべました。

 参加者から、すべての被害者を政府と関連大企業の責任で救済・補償し、再発防止のための抜本的対策を講じるよう求める六千七百四十四人分の署名が吉井氏に手渡されました。


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