2006年1月30日(月)「しんぶん赤旗」

介護保険料4000円超す

06年度に10政令市


 六十五歳以上の介護保険料(基準額)について、十四の政令市のうち十市が二〇〇六年度は月額四千円超に値上げする計画であることが本紙の調査でわかりました。値上げ率は最大で三割を超します。

 改定後の基準保険料が四千円を超すのは仙台、川崎、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸、広島、北九州、福岡の十市(広島は〇五年度に値上げずみ)。このうち京都、大阪、神戸、広島、北九州の五市は四千八百円前後となる計画です。月額千円以上の引き上げを見込んでいるのは、名古屋、京都、大阪、神戸、北九州、福岡など少なくとも六市にのぼります。札幌、静岡両市は未回答。

 介護保険の保険料は四十歳以上が支払いますが、六十五歳以上の保険料は市区町村が三年ごとに見直します。〇三年度に続き今回が二回目の見直しです。三年前の改定では百円から三百円程度の値上げだった市も、今回は大幅な引き上げとなる見通しです。改定案は二月から各市で始まる市議会に提出され、四月から実施される予定です。

 同時に〇六年度税制改悪で、これまで非課税だった世帯が課税世帯に変わり、非課税世帯への減額措置からはずれて保険料が急激にあがる問題も指摘されています。このため各市は、保険料を三年間で段階的に引き上げるなど激変緩和措置をもうける予定ですが、高齢者の生活に大きな影響を与えることは必至です。

■高齢者の負担能力を超す

■政令市の介護保険料値上げ

 政令市の介護保険料値上げについての小池晃日本共産党政策委員長の話と、改定予定額・値上げ率は次のとおりです。

 小池晃日本共産党政策委員長の話 今回の調査結果は、介護保険料が高齢者の負担能力をはるかに超えていることを示しています。しかも今国会に提出される予定の医療改悪法案では、医療保険料を介護保険料に上乗せして、年金から天引きしようとしており、事態はさらに深刻です。

 今日の保険料高騰の原因は、介護保険発足当時に国庫負担率を従来の50%から25%に引き下げたことにあります。全国市長会や全国町村会が繰り返し求めているように、調整交付金(5%分)を別枠にして、ただちに国庫負担率を30%に引き上げるべきです。さらに、国庫負担を計画的に50%にまで引き上げ、減免制度の拡充と保険料の抑制を求めていきます。

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