2006年2月1日(水)「しんぶん赤旗」

天皇参拝求めた麻生外相発言

“靖国”派の主張を代弁

志位委員長批判


 日本共産党の志位和夫委員長は三十一日、CS放送の番組収録のなかで、麻生太郎外相が天皇の靖国参拝を求めた発言について「靖国神社の戦争観、歴史観を日本の公認の国論にしてしまおうという“靖国”派の主張を代弁した重大な発言だ」と批判しました。

 志位氏は、天皇の靖国参拝は、「靖国神社の戦争観、歴史観をまるごと正当化し、広めようという勢力――“靖国”派によってずっと唱えられてきた問題だ」と指摘。その中心団体の一つである「英霊にこたえる会」が作製し、靖国神社の軍事博物館・遊就館で上映しているビデオ「君にめぐりあいたい」では、「内閣総理大臣ならびに全閣僚、三権の長、そして天皇陛下がご参拝になられて、英霊の御霊(みたま)は鎮まり全国のご遺族のお気持ちは安まる」とのべていることを紹介しました。

 そのうえで、「総理大臣の靖国参拝を、全閣僚と三権の長がせいぞろいした行事に発展させ、さらに天皇も加わった一大国家事業にしよう。そのことによって、過去の戦争が『アジア解放』『自存自衛』の戦争だったという靖国神社の侵略戦争正当化の歴史観、戦争観を日本の公認の国論にしてしまおうというのが、“靖国”派の一貫したこの間の主張だ」と指摘。麻生発言について「“靖国”派の文字どおりの代弁者としての主張であり、重大な意味をもつ発言だ」ときびしく批判しました。


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