2006年2月2日(木)「しんぶん赤旗」
“格差 悪いことでない” 小泉首相が当然視
自民からも異論
小泉純一郎首相は一日の参院予算委員会で、「格差が出るのは別に悪いこととは思っていない」などとのべ、社会的格差の広がりを当然視しました。
首相は「いままでは悪平等との批判が多かった。企業も国も地域も個人も『自助と自律』が大事な精神だ」と強調しました。小泉内閣のもとで雇用の流動化がすすめられ、社会保障が連続改悪され地域間格差も広がりました。その結果、貯蓄ゼロ世帯が二倍近くに増え、23・8%になるなど、国民の命と暮らしが脅かされる深刻な事態です。
首相はこうした現実に目を向けることなく、「改革をすすめる際に、現状の権益が阻害されるグループは必ず抵抗なり反対する」「ようやくいま光が見えてきた。光が見え出すと、影のことをいう」とのべ、格差の広がりを懸念、批判する声に耳を貸しませんでした。
首相の答弁に質問した自民党議員からも、「地域格差問題では首相と若干意見を異にする」との声があがりました。