2006年2月4日(土)「しんぶん赤旗」

改正ハンセン病補償法成立

仁比議員 人間回復の実現要求


 日本の旧植民地下、占領下に設置された国外ハンセン病療養所入所者の元患者に一人八百万円の補償金を支給する改正ハンセン病補償法が三日、参院本会議で全会一致で可決、成立しました。

 これに先立つ厚生労働委員会で日本共産党の仁比聡平議員は、謝罪と人間回復の理念に基づく補償という法の趣旨に基づき、早期解決への政府の努力を求めました。

 仁比氏は「悲惨な事実を悔悟と反省の念を込めて深刻に受け止め、深くおわびするとともに…偏見を根絶する決意を新たにする」との法律前文を引用し、強制隔離され差別と偏見に苦闘した人たちへの思いを尋ねました。

 法案提案者の岸田文雄衆院厚労委員長は「戦前の隔離政策で国外の療養所入所者が大変つらい経験をされたことに思いを深くしている。新たに補償金の支給対象とすることで精神的苦痛を少しでも慰謝したい」と答弁しました。

 川崎二郎厚労相は「偏見、差別の解消に全力をあげたい。法律を制定する衆参両院の意思を受けとめ、補償金が速やかに支給されるよう法施行後直ちに審査手続きに着手したい」とのべました。

 仁比氏は「改正を第一歩としてすべての療養者の方々が『人間回復』への道を歩むよう祈念する」と表明しました。


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