2006年2月19日(日)「しんぶん赤旗」
地球温暖化 市民会議が報告会
2度上昇で大災害多発
CO2 8割が産業から
地球温暖化防止のため、温室効果ガス削減の義務を課した京都議定書発効から一年、これからの気象変動対策を考えようと地球環境と大気汚染を考える全国市民会議(CASA)は十八日、東京都内で報告会を開きました。
泉邦彦CASA代表理事は、産業革命以前の地球平均気温から二度上昇すれば、東南アジアで降水量が増え、大洪水が多発、北米中央部で激しい干ばつになるとの報告があることを紹介しました。泉さんは気温が二度上昇するということは「人類を人体実験の舞台に乗せるのと一緒」と警鐘を鳴らしました。
元気象研究所室長の増田善信さんは地球温暖化と異常気象との関連性について報告。私見として、日本の二〇〇四年の酷暑と〇三年の冷夏のように極端な気象状況が長く続く原因について、赤道付近と南極や北極との間の温度差で生じるジェットストリーム(上空の強風)の弱まりがあるとしました。増田さんは温室効果ガスの八割近くを産業関係が出していることを示し、「大きな所をどう減らすか考えないといけない」と語りました。