2006年2月24日(金)「しんぶん赤旗」

自分で規制緩和→参入→もうけ

医療に株式会社

塩川議員批判


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(写真)質問する塩川議員=23日、衆院予算委

 日本共産党の塩川鉄也議員は二十三日の衆院予算委員会で、「医療特区」で開業予定の株式会社の主要株主が規制改革・民間開放推進会議のメンバーに入っている問題を追及し、「こういうことはやめるべきだ」と主張しました。

 株式会社による特区での医療機関の経営は、二〇〇四年五月の構造改革特区法「改正」で認められました。昨年、神奈川県が全国で初めて医療特区の認定を受けました。株式会社バイオマスターは乳房再建などの高度美容医療を行う診療所経営を計画しており、今年夏にもオープンの予定です。

 神奈川県は営利企業の医療参入による安全面での懸念について「厚生労働省がすでに安全確認をしている」としています。しかし、塩川氏の質問に川崎二郎厚労相は「国が大丈夫だと個別に確認を与えることはない」と答弁し、安全性の担保がないことが明らかになりました。

 塩川氏は、バイオマスター社の主要株主を、オリックスキャピタル、ニッセイキャピタル、三菱UFJキャピタル(三菱商事も出資)が占めていると指摘。医療分野の規制緩和を進めている推進会議医療ワーキンググループにオリックス、ニッセイ、三菱商事が民間企業の代表として出向していることをあげ、政府の姿勢をただしました。

 中馬弘毅・構造改革特区担当相は「一企業の出向者の意向で、推進会議が左右されることはあり得ないはず。懸念すること自体が問題だ」と答弁。塩川氏は「利害関係者が自分で規制緩和を行い、自分で参入し、もうけを得る構図になっている」と批判しました。


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