2006年2月28日(火)「しんぶん赤旗」
定率減税廃止やめよ
サラリーマン直撃
衆院委で佐々木議員 自民は公約違反
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“増税対象者の九割はサラリーマン”―日本共産党の佐々木憲昭議員は二十七日の衆院財務金融委員会で、所得税・住民税の定率減税廃止が自民党の総選挙公約に反してサラリーマンを直撃する実態を明らかにしました。政府・与党は定率減税全廃を盛り込んだ所得税法「改正」案の衆院通過を来月はじめにも狙っており、佐々木氏は公約違反の庶民増税の中止を強く求めました。
今国会に提出されている定率減税全廃法案は、今年一月からの半減に続いて来年一月からすべて廃止するというもの。所得税・住民税あわせて約三・四兆円もの増税になります。
佐々木氏は、「増税対象者のうちサラリーマンは何パーセントを占めるか」と質問。福田進財務省主税局長は、「およそ九割を占める」と答えました。全廃による負担は、年収五百万円の四人家族で三万五千円の増税になることを明らかにしました。(表)
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自民党の武部勤幹事長は昨年の総選挙で「政府税調のサラリーマン増税ありきを自民党は『許さない!』」とのべていました。佐々木氏はそのことを指摘し、「まさにサラリーマンを直撃する大増税。自民党のマニフェストは国民だましといわれても仕方がない」と批判しました。
また、佐々木氏は、一九八七年から税によって所得格差を緩和する(所得税の再分配)機能が弱められている問題を指摘。竹本直一財務副大臣は、所得税がかかる課税最低限が、日本は先進五カ国中最低となっていることを明らかにしました。
佐々木氏は、サラリーマンを直撃する定率減税廃止の一方で、高額所得者、大企業への減税はそのままになっていることをあげ、「強きを助け、弱きをくじく税制を抜本的にあらためるべきだ」と主張しました。